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株式会社ネオテックは、換気制御で快適な環境づくりを提案します。

TEL. 06-6627-2516

〒545-0021 大阪市阿倍野区阪南町3-8-26

代表者挨拶HEADLINE

メッセージ

ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。

私の専門分野は建築設備で、設計・施工・管理・計装等の業務です。
当初は、空調設備設計や負荷計算も数多く手掛けていましたが、負荷その物は当然発生するものなので、エネルギー削減までは気付きませんでした。

ある時、計装システムの更新計画の積算依頼が舞い込み、そこでPLC(Programmable Logic Controller)の資料を取り寄せる機会を得た事から、再び計装を手掛ける様になりました。

話は少し遡りますが、私が建築設備会社で勤務していた頃の話です。
当時担当していたのは、電算室(コンピュータルーム)の、空調設備工事でした。
当時の空調方式は、大型コンピューターですので発熱も結構大きく、電算室に複数台のパッケージエアコンを配置した、ダウンフロー型が主流で、 フリーアクセスフロアーの開口部から、吹き出した冷風を大型コンピュータの下から送り、上部から還り空気を再び、パッケージエアコンの上部吸込み口へ還す方法です。

こうした空調設備を計装設備も含め、設計・積算から施工までを、私一人で担当していました。
当時のパッケージエアコン(PAC)は、勿論アナログ方式が主流で然も厄介な事に、水冷式と空冷式では制御形態が全く異なり 、複数台のPACを一括で運転制御や温湿度制御をまとめるには、PLCの採用は欠かせません。

パソコンは未だ一般に出回っていない頃ですので、ラダープログラムの入力方法と言うと、専用の打ち込み器が主流で、A1版の廃図をA4版に裁断し、 その白地の裏面にラダーを書き、セロテープで張り合わせ、事前に準備したフローチャートを見比べながら入力を済ませ、自動車工場・証券会社・コンピュータ学校等の物件を、随時手掛けていた頃がありました。

当時利用していたPLCが、今日の様に進化しているとは、資料を目にする迄は全く気付きませんでした。

これが一つの転機となり、建築設備とPLCの連携を視野に入れ、幾つかの物件を手掛ける際に導入の機会を得ました。

PLCを先ず最初に導入したのは、工場内の油量積算システムでしたが、ここで通信距離と言う問題に遭遇しましが、無事に解決しました。
次にPLCを採用したのは、遊戯場の換気制御システムで、ホールの喫煙を対象とした換気制御ですので、目的は喫煙時に換気を最大稼働させ、 雑ガスセンサーとCO2センサーを併用したのも、この時が初めてでした。

その後、食品工場のクリーンルームの空調・換気設備物件でしたが、危険物の取扱と言う厄介な制約もあり、温湿度センサーの選定では防爆条件が絡み、 結構頭を悩ませましたが、センサーを危険物区域外に設置する選択肢により解決し、室内の温湿度と風量バランスは、全て自動制御を駆使して満足させる事が出来ました。
しかし竣工後数か月を経た時点で、PLCのロギングデータを解析した折、風量バランスに異変が生じている事に気づき、工場側にプレフィルターの清掃有無を確認した処、 全く清掃されていないと判り、フィルター清掃の重要性を伝えた経緯が有り、今日の換気制御に至る貴重な経験を得ましたが、外気負荷の抑制効果に気づいた時期は、まだ少し先でした。

ある日、建築設計会社の社長が弊社に立ち寄り、PLCを用いたデモ機を眺めながら、PLCを設備に利用するメリットの質問を受け、PLCを利用して換気の制御システムを作れば、 「外気負荷抑制と同時に、エネルギーの見える化」が果せると回答した事から、ホームセンターへの導入の足掛かりを得ました。
とは言え、外気負荷による熱損失の削減効果試算を、準備する迄には結構な時間がかかりました。

外気負荷を説明しますと、建築基準法や建築物衛生法等で算出した換気量により、熱負荷計算上で求めた熱損失の事です。
この外気負荷は、連続的な換気量により生じるものですので、換気量を制御上で抑制すれば、外気負荷は間違いなく削減され、 エアコン等の熱源エネルギーも抑えられ、結果として電力量やガス消費量が抑制されます。

又、換気量を制御するには、何等かのガスセンサーが必要になり、これは建築基準法上のCO2(炭酸ガス)濃度を計測すれば良い訳です。
しかし、一般的にはCO2が満足出来れば良いと言われていますが、それだけでは室内の空気環境は良くなったとは言い切れません。
遊技場で得た経験からすれば、雑ガスセンサーの併用が良策だと考えています。

CO2以外の目に見えないガスは、臭気として判別出来るガスや、臭気として感じない多種多様なガスも、当然室内に漂っているものと想定すべきです。
仮にCO2が満足している状態で、同時に24時間換気が稼働していたとしても、空気中に漂っているガス成分の有無を判別し、強制的に換気を稼働させる事は、 何らかの制御を介さない限り対応は出来ません。

何らかの制御を介するには、室内にCO2と雑ガスの両センサーを設けた上で、換気設備上で制御を行えば、解決出来るのではないでしょうか。

とは言え、換気に制御が必要だとしても、簡単に理解出来ないのも当然の話です。
仮にエアコンを例に挙げれば、温湿度は体感として感じられますが、換気上の空気では体感として判別出来ない処に、見過ごされる様にも感じられます。

しかし、適切な換気能力が保有されている換気設備下であれば、室内環境に対応した換気制御を施せば、外気負荷が抑制され、熱源エネルギーやCO2排出量も抑制されると、 知って頂きたいと思っています。

私が建築設備と出会い、ようやく今年で50年になりました。
50年の過程で得た経験が、少しでもお役立ち頂ければ幸いです。